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旅とか遊びとか

パラオ旅行記3 ナイトカヤック


・3月21日 夕方~夜 ナイトカヤック


ロビーでビーチタオル借りるために「タオルを貸してくれますか?」も英語で言えるようにメモして素振りしてたわけですが、ロビーでタオルの前に立っただけで貸してくれました。
タオルのタの字も言う必要がなかった…

あとはiPhoneと日焼け止めとツアー参加費だけ持って、水着+ラッシュガードの軽装で参加。

パラオで遊ぶなら税金やら許可証やらかかる。
ジェリーフィッシュレイク(くらげと泳ぐ湖)に行くなら100ドルの許可証が必要。
私は海しか出ないので50ドルのロックアイランド許可証。

許可証は10日間有効。海に出るレジャーでは提示を求められるので持参しとく必要あり。

 

許可証を催行会社に用意してもらってからバスに乗って、マリーナカフェヴィータの隣にある桟橋に移動。
参加者はぜんぶで10人くらい。
そのうち1人参加は私ふくめて4人でした。
話してみたらみんなパラオ通だった~!
どこのツアーがおすすめとか教えてもらったり写真見せてもらったり。

 

そんなこんなしてたら時間になる。
用意されたカヤック見てたらだんだん不安になってきた。
こんなんで海のど真ん中行くんか?!
そも乗れるんか?!
英語でレクチャーされたら死ぬぞ!!!

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泳ぎに自信がありませんって翻訳メモしたメモのページを「Look at this」って言いながら見せる素振りをしながら待つ。
しかしぬるりと現れたガイドが日本人だったのでそっとメモをしまった。
このあたりで英語メモいらない説が私の中で浮上しはじめる。

貸してもらった防水袋に荷物を突っ込み、陸でカヤックのレクチャーを受けながらガイドの「すごーく簡単です。誰でもすぐできます。転覆しない作りになってるので転覆しません」を少し信じ始めた矢先
「転覆はしませんが一年に一回転覆します。でもここ二年見てないのでそろそろ二年分の転覆がきますね」
とか言いだしてンンンンンンンンンンンン゛
「転覆するときは乗り降りするときです。もし転覆したら荷物が回収できないので、落ちたら荷物が沈む前に掴んでカヤックに掴まってください」
ンンンンンンンンン゛
これは転覆フラグ

しかもひとり参加だとカヤック一人用のやつに乗らなきゃダメなんですよね…
ふたり参加だと二人用のカヤック
ひとりだと己を信じるしかない…

しかもパラオにはワニもサメもいっぱいいるし特にマングローブにはワニがいると聞かされる。
やめーーーーーーー
ブラックウォーターに出てくるみたいなワニいたら食われない?!
もうカヤック乗る前の心境は完全にジェットコースターでゆっくり頂上にのぼりはじめてもう帰りたいって思うときと同じ。

ガイドさんに「えっ大丈夫ですか?これ大丈夫ですか??かなり自信ないんですけど大丈夫ですかね?」って言ううざい観光客状態になりながらなんとかガイドさんにガッチリカヤックを抑えてもらいながらスァッと乗りこむ。
荷物と水を受け取らなきゃいけないんだけど体が強張りすぎて受け取れないのでガイドさんに上からドサドサ入れてもらった。

「5分くらいこの近くで練習してください」
ってホイッとカヤックを蹴って放り出されて虚無が極まる
不安定すぎてもう動いたら沈む予感しかない 沈まんけど

 

波に任せるまま海に出たら、先に放り出されていたひとり参加の女性と目があう。
お互い途方に暮れすぎて、カヤック漕ぐ練習もできずに死んだ魚の目してる。
「怖くて無理ですよね…」って励ましあいながらみんなが来るのを待つ。

数分したらすべてのカヤックが海に出てきて、最後に日本人ガイドとパラオ人のガイドが颯爽とカヤックで登場。
そのまま遥かな海に向かってグイグイ進んでいくので、自分ももう進まざるを得ない。
もうね海で漂って死ぬか漕ぐかと言われたら漕ぐしかない、そんな精神状態。

 

ここで感じたカヤックの難易度と操作感
・女性ひとりでも小学生でもみんな漕げるから大丈夫
 →ただし体力なさすぎるオタクは想定していない。体力は死ぬ
カヤックとブラボだったらブラボの方が遥かに難しい
 ブラボで炎の集会おじさんゾーンを抜けるのに半日かかるとしたらカヤックは15分で操作に慣れる(ただし早く漕げるとは言っていない)

頭の中で○ボタンと×ボタンをリズムよく交互に押すのを思い浮かべながら必死に漕いでたらだんだん慣れてきた。
ヒイヒイしながら離れ小島の合間を進んでマングローブの間を抜けたあたりで(ワニはいなかった)ようやく精神的に余裕がうまれて海面を覗きこめるように。

 

ウーッ海綺麗すぎぃ!
島と島の間を抜けるあたりはちょっと浅いのか、カヤックの影が海底に落ちてるのがわかるくらい透明で下もよく見えてちょっとすごい。
ジャングルからはずっと鳥と虫の声がしてて、白くて大きな鳥もいっぱい飛んでる。
ガイドさんからあれオウムですよって教えてもらう。

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小島の間を突破したら広い海に出て、そこでしばらく夕陽が沈むのをぼんやり見た。
この日はオレンジ系の夕陽でしたが、次の日は赤紫系のすごい夕焼けだったから夕焼け綺麗な日にぶちあたったらもっと最高に違いない。

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夕焼けを見たあとは、離れ小島の小さな湾?入り江?みたいになってるとこに入る。




なんかこういう眺めアレで見た…ジュラシックパーク
めちゃくちゃ静かなところに出たら底からいきなりなんか出てきてバクッて食われるやつ~


って妄想してたらまじで不思議な静けさでなんか出てきそうでドキドキした。
鳥の声はするけど不思議とすごく静かな場所って感じ。
プチャンがいたら絶対に「なんか神秘」って語尾にハートつけたトロットロな声で言ってくれる。

 

そこでしばらく漂ってから少し離れた夜光虫ポイントに移動。
停めてあった小さなクルーザーに移って軽食の晩ごはん。
(サンドイッチかパスタか予約時に選べる)
期待してなかったんだけどおいしく感じた。
でも暗かったから何食ってんのかはわからなかった。

この日は満月だったんだけど、うまく月が雲に隠れた&島の向こう側の空に月が隠れてることで夜光虫期待できますよ!って言ってくれるガイドさん。
食休みがてら満点の星空を見たあとはシュノーケルセットを装着して真っ暗な海にドボン。

手足をばたばたさせてくださいね~って言われて全身バタバタさせたらバタバタさせたとこがめちゃくちゃ光る!
すごい!ファイナルファンタジーって感じする!

しかし私は誇張クソ野郎になるのはやめようと誓ったので正直に言うとファイナルファンタジー25%ってくらいの光量!

シュノーケルの管越しに「んおぉいんおぉい(すごーいすごーい)」って声がそこかしこから聞こえてくる。
そして海で手足バタバタする約10名を微笑んで見下ろすガイドさん。
シュール

夜光虫はカメラに映らないので目に焼き付けて帰りました。

 

しばらく水面で暴れまくって堪能。
よっしゃ帰りはこのクルーザーで帰るんだな?
楽やん…サンキュ…
って思ってる我ら観光客一行を横目にスッとカヤックを引き寄せるガイドさん…

「じゃあカヤック乗って帰りまーす」

エ…ッ?

シュノーケリングでじたばたしまくったことを肩で息しながら後悔する。
すでに手足は生まれたての子羊並みにガックガックなんですけど自分で漕がなきゃ帰れない。


なので漕いだ。ひたすら漕いだ。
生きるか死ぬかだったら漕ぐしかない。
もう締め切り三日前でどうあがいてもいま原稿しまくるしかないみたいな精神状態と同じ。

マリーナカフェヴィータの明かりが死ぬほど遠い……
夜の海は真っ暗でカヤック怖かったはずなんですけど、疲労困憊で上書きされて意外と平気でした。

ようやく陸に戻って、ツアー会社で飼ってるっぽいかわいいフルーツバットをちょいちょい構ってホテルに帰りました。
しかし次の日私はフルーツバットを食うのだった。

 

水着とラッシュガードは当然ずぶぬれですが送迎車にビニールシートかけてくれるのでタオルで拭いたらそのまま乗ってOKです。
でもパーカーの替えは必要。
車の中は冷房ガンガンなので濡れた水着のままだと寒い。

今回のツアーで一番体力使ったのはこれでしたね…
もうとにかく体力使う!
でもカヤックは絶対おすすめ。
昼間やったら疲労困憊しすぎてそのあと何もできない気がするのでナイトカヤックおすすめ。

 

帰ってから家族はごはんどうしたのかな~私をおいてレストランで優雅に過ごしたんでしょうなぁ~?って思ったら部屋のゴミ箱にWCTCで買ったカップラーメンの容器が捨ててあって泣いた。